50代の職務経歴書、書き方で結果は変わる

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50代の職務経歴書、書き方で結果は大きく変わる

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「30年近く働いてきたのに、いざ職務経歴書を書こうとすると手が止まる」。そんな声を、私はこれまで何度も聞いてきました。書くことがなさすぎるのではなく、むしろ書きたいことが多すぎて、何をどう選べばいいのか分からなくなってしまうのです。異動、昇進、担当替え、プロジェクト、資格取得……真面目に働いてきた人ほど、積み上げてきたものが多い分だけ、この壁にぶつかります。

パソコンの前に座って白紙を見つめたまま、気づけば1時間が過ぎていた。そんな経験がある方も少なくないはずです。それは能力が足りないからではありません。むしろ、これまで誠実に働いてきた証拠なのだと、私はお伝えしたいのです。

結論からお伝えすると、50代の職務経歴書で書類選考の通過率が下がる最大の原因は、経験不足ではなく「情報量の多さ」です。20代・30代の頃と同じ感覚で、これまでの職歴をすべて時系列で書き連ねてしまうと、A4用紙4枚、5枚という大作になり、採用担当者はかえって重要な部分を見失ってしまいます。読んでもらえない書類は、どれだけ内容が優れていても評価されません。

では今日の記事では、50代のための職務経歴書の書き方について、実際の相談現場で見てきた例を交えながら、具体的にお伝えしていきます。

なぜ50代の職務経歴書は「書けば書くほど」不利になるのか

採用担当者が応募書類1件にかけられる時間は、平均で2〜3分程度と言われています。これは、私が実際に企業の採用担当者から聞いた話とも一致します。応募が集中する求人であれば、この時間はさらに短くなることも珍しくありません。忙しい採用担当の目の前に、経験豊富だからこそ分厚くなった職務経歴書が届いたとき、最初の数十秒で「読む気力が湧くかどうか」が決まってしまうのです。

ここで多くの50代の方が陥る落とし穴は、「頑張ってきた証拠」をすべて詰め込もうとすることです。私自身、キャリア相談を始めた頃、ある50代の男性の職務経歴書を見て驚いたことがあります。新卒から現在までの28年分の異動履歴、担当業務、社内表彰まで、すべてが同じ文字サイズ・同じ熱量でびっしりと書かれていました。本人にとってはどれも大切な経験ですが、採用担当者からすれば「結局この人に何を任せられるのか」が全く見えてこない状態だったのです。

その方に「この中で、応募先の仕事に一番近い経験はどれですか」と尋ねたところ、少し考えてから、直近5年の担当業務を指さしました。実は、本人自身もどこが一番のアピールポイントなのか、整理できていなかったのです。書類を作る作業は、実は自分の経験を自分自身で棚卸しする作業でもあります。

根本にあるのは、職務経歴書は「自分史」ではなく「企業への提案書」だという認識のズレです。自分がどれだけ頑張ってきたかを伝える書類ではなく、相手が求めている人材に自分がどう合致するかを伝える書類なのです。すべてを書くことは、何も伝えないことと同じです。

具体的にどう直すか:3つの実践ポイント

ここからは、実際に私が相談者と一緒に手直ししている、具体的な直し方をお伝えします。

1. 「逆編年体式」で直近の経験から書く

職務経歴書には、古い経験から書いていく「編年体式」と、直近の経験から遡って書く「逆編年体式」があります。50代の転職では、逆編年体式を選ぶのが基本です。採用担当者が最も知りたいのは「今、何ができるか」であって、20年前に何をしていたかではありません。

直近5〜10年の経験は具体的に厚く書き、それより前の経験は「所属部署・在籍年数・担当業務」程度に圧縮して1〜2行でまとめます。先ほどの男性の場合も、直近5年の内容を1ページ目にまとめ、それ以前の20年超の経歴を半ページに圧縮しただけで、書類全体の印象がまったく変わりました。本人は「削って大丈夫なのか」と最初は不安そうでしたが、面接に呼ばれる回数は明らかに増えたのです。

2. 実績は「数字」と「規模」で語る

「営業として頑張りました」ではなく、「課長として8名のチームを率い、年間予算3,000万円の達成率112%を継続」のように、役職・人数・金額・期間を入れて具体化します。数字がすぐに出てこない場合は、当時の人事評価シートや部署の会議資料を見返してみてください。年度末の振り返り資料などに、実は具体的な数字が眠っていることがよくあります。

数字を思い出せないときは、「何人の部下がいたか」「担当していた取引先は何社か」「関わっていた案件はどのくらいの期間か」といった、感覚として覚えている範囲から書き始めても構いません。「頑張った」を「数字」に変えるだけで、説得力はまったく別物になります。

3. 分量はA4で2枚を目安にする

経験が長いほど枚数を増やしたくなりますが、目安はA4用紙2枚です。3枚を超える場合は、「本当にこの経験は応募先の仕事に関係あるか」という基準で削っていきます。応募先が製造業なら製造の経験を厚く、応募先が営業職なら営業の経験を厚く、というように、同じ職歴でも応募先によって光を当てる場所を変えていいのです。削ることは経験を否定することではなく、相手に合わせて磨くことだと考えてください。

よくある失敗と、そこからの立て直し方

相談を受けていてよくあるのが、「謙虚さ」が裏目に出てしまうケースです。50代の方は「そんなに大したことはしていない」と控えめに書いてしまいがちですが、採用担当者はエスパーではありません。書かれていないことは、やっていないことと同じ扱いになってしまいます。

もう一つよくあるのが、専門用語や社内独自の呼称をそのまま書いてしまうケースです。長年同じ会社にいると、社内でしか通じない略語や制度名に無自覚になりがちです。職務経歴書は、その会社を知らない第三者が読んでも意味が通じるかどうかを基準に見直してください。家族や友人など、業界外の人に一度読んでもらうのも効果的です。

今日からできること

いきなり全部を書き直す必要はありません。まず今日は、直近の職務経歴を1つだけ選んで、「役職・人数・金額・期間」の4つの数字を書き出してみてください。それだけで、次に職務経歴書を開いたときの手の止まり方が変わってくるはずです。

書き上げたら、転職エージェントの無料の書類添削サービスを利用して、第三者の目でチェックしてもらうのも有効です。自分では「当然伝わっている」と思っている部分ほど、実は伝わっていないことが多いからです。一人で抱え込まず、誰かの目を借りることも、立派な準備の一つです。

まとめ

50代の職務経歴書で問われているのは、経験の量ではなく、経験を「相手に伝わる形に整理できるか」という力です。それは実は、これから働く現場で求められる力そのものでもあります。情報を取捨選択し、要点を短く伝える。それができる人だと、書類の段階ですでに証明できるのです。

私自身、これまで多くの50代の方の職務経歴書を見てきましたが、書き方を変えただけで書類選考の通過率が明らかに上がった方を何人も見てきました。長く働いてきた時間は、決して不利な材料ではありません。あなたのこれまでの経験は、書き方次第でちゃんと伝わります。

あなたも、誰かのキャリアに寄り添う一歩を踏み出すには

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